KiCadのプリント基板エディタPcbnewで基板面と部品面のレイヤを入れ替えます.
.kicad_pcbファイルをテキストエディタで開いて直接いじります.
背景
KiCadのPcbnewで基板設計をしていました.
製作している回路にはチップ部品を使用していたのでチップ部品の初期レイヤーがF.Cuになっています.
片面基板ならばB.Cuに配線をするものですがチップ部品のレイヤを変更するのがめんどくさかったので,配線をF.Cuにしました.
そのため,プリント基板を作成すると,部品面にパターンがきていました…
この基板はこのままはんだ付けをするとして,今後のためにレイヤを入れ替えて保存しておきたいと思いました.
方法
検討
方法としては次の2つが思いつきました.
1.KiCadのPythonスクリプトを使う
2.Pcbnewのファイルを直接変更する
今回は2の方法で作業をしました.
作業
1. KiCadプロジェクトを保存しているフォルダを開く(念のためKiCadは終了しておきます)
ファイルを直接いじくるので,KiCadを開いていると保存できない可能性があります.
2. 「プロジェクト名.kicad_pcb」フォルダを開く
3. 右クリックメニューから「プログラムから開く」より,適当なテキストエディタ(サクラエディタ,メモ帳,Atomなど)で開きます.
4. 置換機能(Ctrl+RまたはCtrl+H)で「F.Cu」をひとまず「hogehoge」に置換します
適当な名前(ここではhogehoge)に変えずにB.Cuに変えてしまうと,次の作業でB.CuをすべてF.Cuに変えるので,全てのレイヤがF.Cuになってしまいます.
5. 置換機能で「B.Cu」を「F.Cu」に置換します
6. 置換機能で「hogehoge」を「B.Cu」に置換します
7. 保存して,Pcbnewで開くとレイヤが入れ替わっています.
以上で作業は終了です.
この作業をすると,配線だけでなくチップ部品のランドもレイヤが入れ替わるので非常に便利です.
次からは部品を配置した後に,この作業をして,複数のチップ部品のレイヤを入れ替えたら便利そう.